嶋田景太 公認会計士・税理士事務所 KEITA SHIMADA CPA & TAX ACCOUNTANT OFFICE 048-915-9828 平日 9:00-17:00 / 初回相談無料 LINE

公開日:執筆:公認会計士・税理士 嶋田景太

この記事でわかること

当事務所は、税理士1人の小さな事務所です。日々の業務の中で生成AIを「下書きと転記の担当」として使っており、その分、お客様の手間を減らし、数字を早くお届けすることができています。

2026年10月1日に公開したAI・クラウドの利用方針では、何に使い、何に使わないかの原則をお示ししました。この記事では、その原則が実際の業務でどう動いているのか、そしてお客様にとって何が便利になるのかを、場面ごとにご紹介します。

お客様・生成AI・税理士の役割の全体像

場面1:領収書・レシートの受け渡し

こう使っています

お客様には、領収書やレシートを受け取ったその場でスマホで撮っていただいています。撮った画像は生成AIが日付・金額・相手先・内容を読み取り、銀行やカードの明細と結び付けて仕訳の候補にします。紙でまとめて渡したい方には、スキャナーで読み取る方法もご用意しています。

レシートを撮ってから帳簿に載るまでの流れ

お客様にとって

  • 封筒に詰めて郵送したり、事務所にお持ちいただいたりする必要がありません。紙は手元に置いておくだけです
  • レシートをもらった直後、車に戻ってから、帰りの電車の中。いつでも都合の良いときに撮っていただけます
  • 撮り忘れがあれば、こちらから「この引落の領収書はありますか」とお知らせします。月末にまとめて探す場面が減ります

場面2:毎日の記帳

こう使っています

銀行口座とクレジットカードの明細は毎日自動で取り込まれ、生成AIが「この入金は売上」「この引落は通信費」といった仕訳の候補を作ります。税理士は毎朝、その候補を一覧で確認し、合っているものは承認し、違うものは直します。記帳が月末にまとめて溜まらない仕組みです。

明細の取り込みから月初の数字お届けまでの流れ

お客様にとって

  • 月次の数字を、月が替わってすぐにお届けできます
  • 「今月は売上が落ちている」「この経費が増えている」を、翌月の頭に把握できます
  • 納税額の見込みを早めにお伝えできるので、資金繰りの準備に余裕ができます

場面3:取引内容の確認

こう使っています

生成AIが「過去に出てきたことのない相手先」「判断に迷う取引」を見つけると、その時点で税理士が内容を確認し、必要なものだけお客様に短い質問をLINEでお送りします。質問の文面は生成AIが下書きし、税理士が読んでから送ります。

取引内容を確認する流れ

お客様にとって

  • 質問は1件ずつ、取引が出てきたその日のうちに届きます。記憶が新しいうちにお答えいただけます
  • お答えは「売上です」「個人の支払いです」の一言で足ります
  • 月末にまとめて質問が届くことがないので、思い出せずに残る取引が減ります

場面4:面談

こう使っています

面談は、ご了承いただいた場合に録音し、生成AIが要約を作ります。「来月から役員報酬を変える」「車を買い替える予定」といった、翌月の記帳や決算に関わるお話を記録に残し、確実に反映するためです。要約は税理士が確認してから保存します。録音を望まれない場合は、メモで対応します。

面談から翌月の処理までの流れ

お客様にとって

  • 数字の確認は面談前に済んでいるので、面談の時間は「これからの話」に使えます。来期の投資、人を雇うかどうか、借入の返し方といったご相談です
  • 面談でお話しいただいた内容が、翌月の処理に漏れなく反映されます
  • 「この前言ったことはどうなりましたか」と確認し直していただく手間が減ります

場面5:月次の報告

こう使っています

月の記帳が終わると、試算表と前月比の説明をお客様にお届けします。説明文の下書きは生成AIが作り、数字の読み方や注意すべき点は税理士が加筆・修正してからお送りします。

月次の報告の流れ:記帳完了→説明文の下書き→税理士が加筆・修正→お届け

お客様にとって

  • 毎月、同じ形式・同じタイミングで数字が届きます
  • 「どこを見ればよいか」が文章で添えてあるので、試算表に慣れていない方でも要点がつかめます

場面6:溜まってしまった記帳の整理

こう使っています

現金の支払いを手書きの出納帳に付けていて会計ソフトに入っていない、という場合も対応しています。ある顧問先では、半年分の手書き出納帳を撮影していただき、生成AIで読み取って会計ソフトに登録しました。件数は数百件、作業は数日でした。

ただし、全件をそのまま登録したわけではありません。「返金なのか売上の取消なのか判断がつかない」ものが数件あり、それはお客様に確認してから処理しました。速くなるのは転記の部分で、判断は人が止めて確認します。

溜まった記帳の整理の流れ:出納帳を撮影→読み取り→税理士が確認→登録

お客様にとって

  • 溜まった記帳を短い期間で整理できます
  • 判断が必要なものだけ確認のご連絡をしますので、お客様が全件を見直す必要はありません

人がやること・生成AIがやること

生成AIが下書きを作ること・税理士が判断すること

生成AIが作ったものを、そのままお客様にお届けすることはありません。

費用や手間について

  • 新しいソフトを覚えていただく必要はありません。スマホのカメラとLINEが使えれば十分です
  • 生成AIの利用料をお客様に別途いただくことはありません。顧問料の中で対応します
  • 生成AIの利用や録音を望まれない場合は、お申し出ください。それらを外した形で業務を行います

お客様の情報の守り方

お客様の帳簿や領収書を読ませる生成AIは、入力内容がサービス提供者の学習に使われないことを契約と設定で確認したものに限っています。個人向けのプランは業務に使いません。マイナンバーは生成AIに入力しません。詳しくはAI・クラウドの利用方針にまとめています。

おわりに

当事務所が生成AIを使う目的は、転記と下書きを生成AIに任せることで、お客様が経理に使う時間と数字を待つ時間を減らし、税理士がお客様と向き合う時間を増やすことです。

経理の進め方についてご相談がある方は、お問い合わせフォームまたはお電話でお寄せください。初回のご相談で、今の経理の流れをお伺いした上で、当事務所ではどのように進めるかを具体的にご説明します。

この記事を書いた人

嶋田 景太公認会計士・税理士

嶋田景太公認会計士・税理士事務所 代表。有限責任監査法人トーマツで会計監査に従事し、Deloitte Australia 駐在を経て、2021年に事務所を設立。埼玉県草加市で、税務顧問・相続税申告・会計監査を行っています。事務所について

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