嶋田景太 公認会計士・税理士事務所 KEITA SHIMADA CPA & TAX ACCOUNTANT OFFICE 048-915-9828 平日 9:00-17:00 / 初回相談無料 LINE

公開日:執筆:公認会計士・税理士 嶋田景太

まず結論:慌てずに、事実の確認から始めましょう

税務署から「調査に伺いたい」と電話が来て、驚いていませんか。結論から言うと、連絡が来た時点で何かを疑われている、とは限りません。日程と対象をメモし、帳簿と請求書をそろえ、聞かれたことに事実で答える。この3つを押さえれば、落ち着いて対応できます。

1電話を受ける
お客様日時・税目・期間をメモする
2税理士に連絡
お客様日程は即答せず折り返しでよい
3事前の点検
税理士帳簿と資料をそろえて確認
4当日の対応
注意事実だけ答える即答しない
5結果の連絡
指摘があれば修正申告を検討
連絡から結果までの流れ

電話が来たら確認する5つのこと

電話を受けたら、あわてて即答せず、次の点を聞き取ってメモしましょう。

  • 調査の日時と場所
  • 対象となる税目(法人税・消費税など)
  • 対象となる期間(何年度分か)
  • 用意しておく帳簿や書類
  • 担当者の部署と氏名

その場で日程を確定しなくても大丈夫です。「顧問税理士と相談して折り返します」と伝えましょう。どうしても都合が悪い日は、理由を添えて変更できないか相談してみてください。

用意する帳簿・請求書はこれ

基本は「申告の数字の根拠になったもの」を、対象期間の分だけそろえることです。

種類 具体例
帳簿 総勘定元帳・仕訳帳・現金出納帳
売上の資料 請求書の控え・契約書・納品書
仕入・経費の資料 請求書・領収書・レシート
決算の資料 決算書・申告書の控え
その他 通帳・給与台帳・源泉徴収簿

法人の帳簿や書類は、原則7年の保存が必要です。見つからない書類があっても、取り繕わず、正直に状況を伝えましょう。日付や金額のつじつまを合わせるような作業は、絶対にしないでください。

当日の流れと受け答えのコツ

1概況の聞き取り
事業の内容やお金の流れ
2帳簿の確認
元帳と請求書の突き合わせ
3質問への回答
注意事実で答える不明は後日回答
4講評・宿題
追加資料の依頼があることも
当日のおおまかな流れ

当日は、会社の概況の聞き取りから始まることが多いです。事業の内容、取引先、お金の流れなどを聞かれます。その後、帳簿と原始資料(請求書・領収書などの元の書類)の突き合わせに進みます。

受け答えのコツは3つです。

  • 聞かれたことだけに、事実で答える
  • あいまいな記憶で答えず「確認して後日回答します」と言う
  • 求められていない資料まで先回りして出さない

悪気のない雑談から話が広がることもあります。丁寧に、しかし簡潔に、が基本です。

税理士の立会いで何が変わるか

立会いあり
専門的な質問に補足
指摘の根拠を確認
社長は事業の話に集中
事前に帳簿を点検
社長だけで対応
即答を迫られがち
根拠の確認が難しい
質問対応に追われる
準備が手探りになる
立会いの有無で当日がこう変わる

顧問税理士がいる場合、調査に立ち会ってもらえます。専門的な質問にはその場で補足でき、指摘があれば根拠を確認できます。社長は事業の実態を話すことに集中できます。

立会いを頼むなら、連絡が来た段階で早めに共有してください。事前に帳簿の点検と想定問答の準備ができるからです。

誤りが見つかったら?修正申告と加算税

調査で申告の誤りを指摘され、内容に納得できたら、修正申告(正しい内容に申告をやり直すこと)をします。このとき、不足していた税金に加えて「過少申告加算税」というペナルティがかかります。

率は、修正申告をするタイミングで変わります(令和8年4月1日現在)。

過少申告加算税の原則の率
事前通知の前に自主修正0%
通知後〜指摘前に修正5%
調査で指摘を受けた後10%
一定額を超える部分は10%・15%に加重
タイミング 過少申告加算税
調査の事前通知の前に自主的に修正申告 かからない
事前通知の後〜調査で指摘される前 5%(一定額を超える部分は10%)
調査で指摘を受けた後 10%(一定額を超える部分は15%)

※「一定額」は、当初の申告税額と50万円のいずれか多い金額です。

また、調査のときに帳簿を見せないなどの対応をすると、加算税がさらに重くなることがあります。日ごろから、誤りに気づいたら早めに自分から直すのが、一番軽く済みます。

指摘に納得できないときは、その場で認める必要はありません。根拠を確認し、税理士と相談してから返事をしましょう。税務の判断は個別の事情で変わるので、一人で抱え込まないことが大切です。

参考(一次資料)

  • 国税庁 No.2026 確定申告を間違えたとき
  • 国税庁 No.5930 帳簿書類等の保存期間
公認会計士・税理士 嶋田景太

この記事を書いた人

嶋田 景太公認会計士・税理士

有限責任監査法人トーマツで会計監査に従事し、Deloitte Australia 駐在を経て、2021年に嶋田景太公認会計士・税理士事務所を設立。埼玉県草加市で、税務顧問・相続税申告・会計監査を行っています。事務所について

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